『サッカーしか知らない人間にはなりたくない』。唯一無二の日本人サッカー選手、『中田英寿』という生き方

オーストラリア、メルボルンにに在住していた小学校2年生のときに地元のサッカークラブに入団し、日本に帰国後も高校まで続けたサッカーは自分の人生の一部でもあり、欠かすことの出来ないもの。

 

サッカー雑誌を読んだり、サッカーの試合をテレビやスタジアムで見ることも好きでこれまでにも色々な選手の言葉やプレーを見てきた。

 

色々な選手を見てきた中で『一番すごい日本人のサッカー選手は誰か?』という抽象的な問いに答えがあるのだとすれば、個人的には中田英寿以外見当たらないと思う。

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日本人海外組パイオニアの奥寺康彦を始め、セルティックでMVPを獲得した中村俊輔、フェイエノールトでUEFAカップ優勝を果たした小野伸二、ドルトムントのリーグ2連覇に貢献し、マンチェスターユナイテッドに移籍を果たした香川真司、名門インテルで6シーズンプレーする長友佑都、UEFAチャンピオンズリーグ最多出場記録を誇る内田篤人など世界で通用する日本人サッカー選手が出るのは当たり前の時代になった。

 

その中でもセリエA全盛期の1990年代後半から2000年代初期に掛けてセリエAで活躍し、『NAKATA』の名を世界へ刻み付けた中田英寿は、サッカー後進国として見られていた日本人選手の存在価値を高めた最大の功労者だ。

 

 サッカー選手としての能力はもちろんのこと、個人的に惹かれるのは彼の人生観や生き方。周りと同調しあうのが常識とされているのが日本人であり、日本という国だけれど、常識にとらわれずに自分の生き方を貫くその姿はリスペクトの気持ちしかない。

 


サッカーしか知らない人間になりたくない。いつも好奇心を持って生きていたい。

中田英寿が発した言葉の中でも一番好きな言葉で、自分の人生にも少なからず影響を与えている言葉の一つ。『No football no life』の考え方の人を否定する気持ちは全くないし、一つのことにそれだけ情熱を傾けられるのは幸せだと思う。

 

けれど、自分はそうではない。サッカーの他にも興味があることは沢山あるし、これまでにやったことがないことでも新しく始めてみたいことも沢山ある。


もし僕が商売目的でサッカーを考えていたら現役を続けていたでしょう。でも一番重要なのは自分の気持ち。それまでパッション(情熱)先行でサッカーをやっていたからこそ引退したのです。
 
僕は自分の人生で好きなこと、覚悟を決められること意外はしたくない。お金のために生きるということは考えていませんでした。

2006年ドイツワールドカップ後に、29歳という若さで引退した中田英寿はこう語っている。サッカー選手のな中には『サッカーが好き』という気持ち以外にも、『大金を稼いでやる』 というモチベーションでサッカー選手を続けている選手が大半だと思う。サッカー選手だけでなく、一般の企業に勤めているサラリーマンでも、そう思う人間が大多数なのはそういう人を見てきたからなんとなく分かる。

 

もちろん生きていくうえでお金は必要なものであるのは確かだし、お金があることで解決できる問題点や得られる喜びはあると思う。

 

けれど、自分の中でお金は『目的』ではなく『手段』であることはこれまでもそう思っていたし、これからの人生でも変わらない。重要なのは自分がいまやっていることを夢中になってやれているか、自分が面白い、好きだと思うことをやれているかどうか。

 

それは仕事とか遊びとか勉強とか全部をひっくるめてのもの。周りからどう思われるとか、世間体がどうだとか、他人の物差しで生きる人間ではありたくない。あくまで『自分』がどう思ったのか。それが一番大事。

 

自分の人生の中で影響を与えている生き方、目指したい人間像。それが『中田英寿』という存在なのである。

 



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