よりよく死んでいくために、今日一日を生きてみよう。

「世界から猫が消えたなら」を読みました。


「電車男」、「モテキ」などのヒット作を生み出してきた川村元気さんが2012年に発表したデビュー作。






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 どこかの書評ブログで「20代のうちに読んでおきたい一冊」として紹介されていて気になって読んでみたけれど、これは本当にオススメ。


普段小説をあまり読まない自分でもサクッと二日間で読めてしまいました。


 


来月には映画も公開されるので内容はあまり触れないけれど、この作品を読んで考えさせられたのが、いつか来る死に対してどう生きていくのかという点です。


 


人にはあまり話したことはないけれど、僕自身はいつかは自分も死ぬんだということは日頃から意識しています。


何か選択をするときにも「明日死ぬとしたらこの選択をするだろうか」と考えることもよくあります。


 


「人間はなんのために生きるのか」ということはよくテーマに挙げらるし、人生論のたぐいは書店に並んでいます。


この問いに答えなんて無いし、100人いれば100通りの答えがあって良いと思うけれど、自分なりに問いを出してみると「よりよく死んでいくため」なのかなと思います。



どんな人生を送ったら良い人生なのかなんて分からないし、その答えを見つけること意味なんてないのかもしれない。


けれど、どうせ死ぬんだったらいい死に方をしたいし、ともに生きている人達もいい死に方をして欲しいなと思います。




日本の若年層の亡くなる人の中で、最も多い死因が自殺だそうです。


学校でのいじめや就職活動失敗、うつ病などの精神疾患などが原因なんですかね。


 


僕も中学時代にはイジメのようなものも経験したし、大学時代の21歳の時にパニック障害という病気になったり辛い気持ちを味わってきました。
死にたいと思わなかった時がないと言ったら嘘になります。





 


だから「死にたい」と思う人たちに対して気軽に「そんなこと言うな」とは言わない。


思いたいなら思えばいいよと思います。


けれど、死にたいと思うまで苦しんでいる君の死ぬべき時は今じゃないよとそれだけは言いたいです。


 


いじめられたり精神的にに辛くて学校や会社へ行くのがしんどいなら「行かない」という選択肢も持ってほしいです。


あなたの見えてる世界は一部の世界であって全てではない、他に居場所は必ずあります。


 


いじめられるような人や精神的に辛くなってしまう人は、基本的には他人を悪く言わないいい人、真面目な人が多いと思います。


その本来は長所となるべき部分を、自分を傷つけるという誤った方向へ使ってほしくはないのです。


 


テレビやマスコミで若者の自殺のニュースを見るたびに誰が悪かったのかと問題になるけれどそんなことをやっても自殺が減るとは思いません。


誤解を恐れずに言うと、一番ダメなのは自殺した子自身、その子がいかに逃げ場を見つけられるか、そういう選択肢を選んでも大丈夫だと許容してあげることが周りができることだと思う。


 


せっかく一回きりの人生で自殺で死んじゃったら勿体無いし悔しい。


自分の人生振り返ってみると辛いこともあったけれど、生きててよかったと思えることもあるから。


 


仕事でも勉強でも「死ぬまでの暇つぶし」くらいで軽く考えてみたら楽になれると思う。失敗してもまた立ち上がればいいし。


人間関係とか面倒くさいけれど、誰かと自分を比べて上だの下だの悩む必要なんてない。


 


死にたいなんて思わなくてもいつか死んでしまうから。


よりよく死んでいくために、今日一日を生きてみよう。